ルーシーあれこれ 特集:ルーシー・フラワーズ2022

【キャラクター解説】悩める童話の主人公!歴代クライアントベイベーのお悩みを振り返ろう♪編②

みなさん、こんにちは!イラストレーターのめいるです。

この連載では『ルーシー・フラワーズは風に乗り、まだ見ぬ世界の扉を開けた』に登場する個性豊かなキャラクター達を、めいる独自の目線でイラスト&写真と共に解説しています。

今回もルーとシーのお家にお悩み相談にやって来た歴代のクライアントベイベー達(現代を生きる童話の主人公達)の物語を振り返っていきたいと思います♪

前回の記事はこちら▽

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【キャラクター解説】悩める童話の主人公達!歴代クライアントベイベーのお悩みを振り返ろう♪編①

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白雪姫

ある日、「何かに取り憑かれている気がするんですぅ……」とルーシーの元へやって来た八の字眉幸子。よく見ると幸子の背後に人影が!

ルーシーがかけた「魔法の呪文」のおかげで(? )八の字眉幸子から離れた謎の女。その正体は……なんとあの白雪姫だったのです。

しかし、従来のイメージよりちょっぴりふくよかな白雪姫は、そのわがままボディを駆使したキレッキレダンスを披露しルー達を驚かせます。なんでも彼女は「夢見がちな森」美しが丘ダンススクールの一人娘で、子供達にダンスを教えながら自らもリーダーとして踊っているダンサーなのだそう。

順調にダンス講師としてのキャリアを積み上げ、自身のダンスパフォーマンスも大手事務所から注目を浴びるなどまさに順風満帆な生活を送っていた白雪姫。

ところが! その才能と「美貌」(美貌を強調)に嫉妬した継母に毒林檎を食べさせられ、つい先程まで永遠の眠りについていたのだと説明します。

これは……殺人未遂事件⁉︎

しかし話を聞いていくうち、どうやら毒林檎を食べさせられたというのは彼女の勘違いで、もらった林檎を勢いよく食べたあまり喉に詰まらせて失神していただけだったのでは?と推理するルーシー達。

そもそもなぜ八の字眉幸子に取り憑いていたのか……真相を尋ねると再び記憶を辿り始めます。

喉に詰まった林檎が偶然飛び出し意識を取り戻した白雪姫でしたが、継母がいる家にも帰り辛い……どうしようかと途方に暮れていたそうです。すると突然道端に「人頼み地蔵」が現れ、白雪姫にこう告げたのです。

「あなたの姿は誰にも見えない。移動の際は道行く人に声をかけ、応えてくれた者に取り憑きなさい。きっと何処かへ運んでくれる筈……」

そのお告げを鵜吞みにした白雪姫はたまたま通りかかった八の字眉幸子に取り憑き(実際はおぶさり)、現在に至る……と言うのです。

その説明を聞き閃くルー。「その人頼み地蔵、きっとタヌキのみっちゃんよ! 」お地蔵様のお告げではなく、化かされただけ。だから誰かに取り憑く必要なんてないのよと説明します。

しかしどうしても継母が自分の美貌に嫉妬していると思い込んでいる白雪姫は、自分には帰る場所がないのだと嘆きます。

そこでルーはこう続けるのでした。

「いい? みんな思い込みが強すぎるのよ! そうかと思えば、自分で判断する事をすっかり忘れて、他人の無責任な言動をそのまま信じて勝手に苦しんで……。

私達の人生は他の誰のものでもない、自分自身のものなの! あなたが見ているもの、感じているものこそがあなたの人生、あなた自身なのよ!

その言葉で、我に帰る白雪姫。自分を縛っていたのは「思い込み」であった事に気づき、無事解放された白雪姫はルーシー達と一緒に見つけた大きな夢を胸に帰って行ったのでした。

桃太郎

節分の季節、ルーシー達のお家にやって来た八の字眉幸子。その隣に立っていたのは、なんと桃太郎!

「ここに来れば鬼ヶ島の場所を教えて頂けるとそこの家来から聞いたもので。」

どうやら八の字眉幸子、きび団子をうっかり食べてしまった事で強制的に桃太郎の家来になってしまった模様(笑)

この桃太郎さん実はセレブの家系で育ったらしく、よく見ると服装もこれみよがしにキラッキラ。お母さんからは「歩く広告塔になるのです。そして社会貢献に熱心な“フリ”も忘れちゃだめよ。それがセレブの務めだから。」と教えられて育ったそう……。桃太郎の社会貢献と言えば鬼退治! という理由で現在鬼退治に向かっているのだと説明します。

しかしインターネットであらゆる情報が交錯する現代、もはや右を向いても左を向いても渡る世間は鬼ばかり。一体どこへ向かえば良いのかと困っているところで八の字眉幸子に出会い、ルーシーのお家にやって来たと言うのです。

セレブであるが故、必要以上に善人を装い、人の目を気にして生きる桃太郎。そんな彼にルーはある忠告をします。

「夢っていうのはね、人の目を気にしながら語るもんじゃないのよ。いい?夢は“自らの心”に聞いてみるものなのよ!

さらに、鬼は鬼ヶ島にいるのではなく、私達それぞれの心の中にいるのだと指摘します。

「あなたが理不尽だと怒りに震えるその時、あなた自身が鬼になっている事に気づくはず。だからといって、ただ反省しろと言っている訳じゃないの。反省は自らに刃を向けた鬼と化すから。だからねえ、ただただありのままを内省するの! それが人生の極意よ! 」

こうして桃太郎は、偽善アピールの為の鬼退治をやめ、「自分自身の為に夢を見つける」という新たな目標を持つ事ができたのでした。

白雪姫と桃太郎

それからしばらく経ったある日の事。再びルーシーの元に訪ねて来た白雪姫。一緒に楽しく踊っていると、急に男らしいダンスを始めて注目を浴びる事になります。

実は私、……性同一障害なんです!!

さらに、白雪姫は以前相談に訪れた桃太郎と自分が同一人物であると驚きのカミングアウトをしたのです。

言われてみれば白雪姫と桃太郎は顔から体型からすべてがそっくり。(※舞台では演じられている役者さんが同じでした。)そんな彼女(彼)のお悩みとは……?

「私は一体誰の為に歌い、誰の為に踊るべきなのでしょう! 」

話を詳しく聞くと、今度のコンサートの方向性について悩んでいる模様。白雪姫として“白雪姫親衛隊”のグッド・ルッキング・ガイ達の為に、美貌全開のアイドルパフォーマンスでいくか、「妊娠しちゃう!妊娠しちゃう! 」と興奮する女性ファンの為に流し目光線が決め手のキレッキレダンスで踊り歌うべきか……と嘆きます。

そこでルーは「だったら二部構成にしたら? 」と提案します。

「第一部は白雪姫による乙女チックなアイドルコンサート、第二部は桃太郎による高橋英樹明治座公演ヨロシク桃太郎スペシャルショーなんてどう? 」

それはいい! と盛り上がる一同。ルーシー達に本当の自分をカミングアウトでき、スッキリしましたと清々しい表情の白雪姫(桃太郎)。

「マイケルジャクソンとマドンナのエンターメント性を併せ持つ、一粒で二度美味しい、そんなグリコのようなエンターティナーを目指します! 」と高らかに宣言するのでした。

……しかし。しばらくするとまたもや落ち込んでしまう白雪姫(桃太郎)。まだまだ世間で自分のような存在が認められるかどうか不安が拭えないとの事。

そこでルーシー達は励まします。

「人なんかどうでもいいじゃない! 世間の批判なんてちっぽけなものよ。そんな批判を恐れるがために、一生身を隠して生きていくつもり?悪い事してないなら、堂々と胸を張って生きなくちゃ!

その言葉に救われた白雪桃太郎。

双方向性トランスジェンダーの彼女(彼)は白雪姫と桃太郎どちらの自分も偽る事なく、自分らしさを武器に最高のパフォーマーを目指す事を決めたのでした。

次回予告

いかがだったでしょうか?今回ご紹介した白雪姫編と桃太郎編は元々別々の物語として成立していたお話が、続編によって繋がるというびっくりな演出で驚いた方も多かったのではないでしょうか。(めいるもその1人です! 笑)

また、トランスジェンダー編では性別の括りに縛られないルーとシー達や悩みながらも本来の自分を取り戻す白雪姫&桃太郎の姿が印象的で、特にルーの「悪い事してないなら、堂々と……」の台詞が個人的にとても好きでした。

ちなみにこの三作品は再演もされていて、演じている役者さんによってキャラクターの特徴が異なります。(今回は初演時verをモデルに書かせて頂きました。)クライアントベイベー達はその時演じる役者さんによってキャラクターが変化するというのも、色んな違いが楽しめて面白いですよね!

さあ、次回はいよいよキャラクター解説最終回。「浦島太郎」と謎の女神「シニフィアン」についておさらいしていきたいと思います。


△いつものお家を飛び出したヴァカンス編のお写真

今度は一体どんなお悩みを解決していくのか……次回もどうぞお楽しみに♪

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【キャラクター解説】悩める童話の主人公達!歴代クライアントベイベーのお悩みを振り返ろう♪編①

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写真提供:楽劇座
執筆・イラスト:めいる
(c)Rrose Sélavy