Stage 文化村スタジオ 連載

”オーディション”を考える・・・ ミュージカル『アニー』の話など。

何千分の一、何万分の一の確率の”オーディション”は”雲”を掴むようなもの?
まあ、100%とは言わないまでも、確かに”有効な方法”はあります。

昨日、『アニー』オーディションについて色々な質問があったので、少しお話させて頂きたいと思います。

※ 具体的なご相談等に関しましては、また別の機会を用意しますので、そちらでご質問、ご相談ください。

私の場合、某プロダクションで数年間、『アニー』オーディションの講習会(特訓?)みたいなのを頼まれてやっていたのですが、毎年合格者を出していたことで、毎年、その時期が近づくと親子連れが押し掛けました。

熱心高ずるがあまり、ちょっと過激というかヒステリックなまでの”アニー合格”に対する執念と申しましょうか・・・まあ、兎にも角にも、そういったものをお持ちのお母様も少なからずいらっしゃいました。

面白い話は山ほどありますが、こうした公の場所では話せない様な”病的な?話”だったりもしますので、その辺の話はもう少しクローズな場でお話しさせて頂きたいと思います(笑)

で、オーディションの ”噂(合格の秘訣)” に関してなのですが、大抵、”このテ” の ”噂” には ”ミュージカル界のお母様” と呼ばれる ”実態が在るんだか無いんだか” よく分からない様な、ある種の ”負の情念が結晶” したかの様な ”何ものか?” が関与している様です。

面白かったのが、応募書類に「平日、朝、〇〇時(確か7時か8時だったと思うのですが、ちょっと失念)から稽古に参加出来ます!」と書いているお母様がいらっしゃいました。お嬢さんは小学生ですから平日の朝7時や8時は当然、学校に行く時間です。

熱心なのは結構ですが、そのあまりに異常?な”一行”に仰天し、「なんで、こんなこと書いたんですか?」と尋ねたところ、

お母様「そう書かないと落とされると聞いたので・・・」

私「誰に?」

お母様「ミュージカル界のお母様方に・・・」

私「テレビや映画のロケじゃないんだから、この業界、そんな時間からやれって言われたらスタッフの方が”御免こうむりたい!”ですよ」

実際、その前年に某役で合格した子は某私立に通っていた子で、「学校が終わってからの参加なので、早ければ夕方4時には稽古場に着けると思います」と書いて合格しておりました(笑)

ですので、その時も”そのお話”をさせて頂きました。

まあ、こんな話が山ほどあります。

で、実技に関しても、妙に声楽用語ないしは音楽用語なんかを出してきて「これを身につけないと受からない!」みたいなことを言って自身の専門家性をアピールしているミュージカルスクールの先生なんかもいらっしゃる様ですが、そんなことを知らなくても受かる子は受かります。

私は、子供の頃からピアノ、十代の頃からは音大教授のもとに通って、いわゆるクラシック音楽の音楽理論(作曲技法等)を専門的に学びましたし、日本テレビ系の日本テレビ音楽(株)で顧問兼サウンドプロデューサーを務めていたこともありますが、そんな話は聞いた事がありません!!

もちろん、”音痴”であるとか、”人前で震えて歌って踊れない”とかの場合はちょっと厳しいとは思いますが、そうでもない場合は、”当たり前”のことをちゃんとやったら、あとは”果報は寝て待て”ということです。もちろん、圧倒的に落ちる方が多いのですから、落ちたからと言って「死にたい」なんてのは愚の骨頂!

もちろん、”押さえておくべきところ”はあります。その辺りはご質問頂ければいつでも教えて差し上げます。

ですが、最後は ”出会い” ”運”、別の言い方をすれば”選ぶ側の好み”といった部分が大きいと思います。これは『アニー』に限った話ではありません。これはオーディション全般に言えることです。

ちなみに”選ぶ側の好み”とは言っても、必ずしも”顔の好み”という意味ではありません。例えば”演技の好み”なんかもあるでしょうし、”相性”といった部分もそこに含まれると思います。

私も、比較的大きなマスコミ系オーディション(歌手や女優の)で審査員をやった事がありますが、ああいう時って”面白い力”が働くんですよ、これが。

そうした”面白い力”とそれが働く要因を知ることは、オーディションを受ける側にも役に立つ情報だと思いますので、そのうち何処かでお話したいと思います。まあ、その辺りの話も公の場で話せることと話せないことがありますので、もう少しクローズな場を用意してから話したいなと(笑)

執筆・撮影:関口純
(c)Rrose Sélavy