Music 文化村スタジオ 連載

再発見の日々・・・”丁寧に音楽を聴く”ということについて。

少年時代に買ってもらったLPレコード、YMOの『テクノデリック』。
この大きさが良いよね。大事にしたくなる”大きさ”というか”存在感”。
Macの上に横たわるレコード・・・少年時代、こんなもの(パソコン)で音楽を聴く様になるとは夢にも思わなかった。

本日も朝の7時過ぎからレコーディング作業。

またフレーズを思いついてしまったので、先ずはProphet-6で音作り。

ここらで最近のハイファイな音でも入れておこうかと・・・ところがだ、やはり質感が今ひとつ合わない。

で、結局、Prophet-5に差し替え。

”フィルターのカットオフ”を微妙に変化させながら、SBF-325(ステレオフランジャー)とのコンビネーションを色々試して”やっとこさ”音が決まる。で、録音。

トラックを複製、ダブルにして片方のトラックだけAutoPanをかける。 フランジャー感がより際立つ采配。

なんか変なことばかりやっているなあ(笑)

最近、スタジオのモニターで ”いろいろな人の音楽” を、あえて大音量で聴く時間を作る様にしているのだが、こうすると、どんなエフェクターをどの様に使っているか等が良く分かる・・・レコーディングが見えてくるのだ。

海外の人気テクノDJの音源なんかをよく聴いている。まあ、”人それぞれ”ではあるんだけれども、妙にクリアな音質の録音なんかに出会うと、それはそれで感動もするんだけれども、アナログシンセ感がまるっきり感じられなかったりするのが個人的にはちょっと残念。

そんな時(昨日のことだが)、再発見したのがYMOの『テクノデリック』。

このアルバム、正直、今まで特に”好き”と思ったことはなかったのだが、こうして大音量で聴いてみると、また違った景色が見えて来るのだ・・・今更だけれども、とても魅力的な作品だ。

と言うか、現在レコーディングしている曲と”Prophet-5の使い方”が似ているのだ・・・まあ、Prophet-5で汚れた音?を作る上での一つの可能性ということなんだろうけど。

数十年前、子供の頃に聴いた印象と、自分もProphet-5を使う様になった後に聴く印象とは、また随分違うものなんだなと・・・まあ、その間、全く聴いてなかったという訳ではないのだけれども、”丁寧にちゃんと聴く”ということはして来なかった。

最近の人は、音楽を通勤、通学中にスマホで聴くのが当たり前らしいんだけど、是非、”丁寧にちゃんと聴く”という楽しみ方を発見して欲しい。

そういった意味で、レコード屋さんが復興しているのは良い兆候なんだろうなあ。

自分自身もここ20数年ぐらい、”丁寧に音楽を聴く”ということをしていなかったなあ・・・と反省している。

要するに、一言で言えば “もったいない!” のです。

執筆・撮影:関口純
(c)Rrose Sélavy