Music 文化村スタジオ 連載

”TR-909を再発見する” の巻。

私の所有するTR-909。

日曜日だというのに、本日も、朝の8時過ぎからスタジオに籠もってレコーディング。

気になっていたノイズは、ゲートやコンプ、EQの試行錯誤にてほぼ解消。

ただ、私の場合、通常の使い方とは若干異なる使い方かも・・・

まあ、やっている音楽の性質にも関係するのだが、コンプやEQといった類のプラグインも、フランジャー等のモジュレーション系エフェクターの如く”音色”の一環として使用。

まあ、”考え方” ないしは”気持ち”としてね・・・

でも、こうした考え方、すなわちエフェクター(種類に関わらず)を ”音を修飾”する為に用いるのではなく、”音色そのもの” ないしは ”音色作りの一貫”として用いようとする考え方自体、少なくとも私にとってはとても自然なもので、普通に考えて”音楽家”と”機械”の無理のない付き合い方かとも思われる。

まあ、こうした考え方は ”アナログシンセサイザー(ビンテージ)の音作り” の影響かも・・・ビンテージのアナログシンセって、外部エフェクター込みで ”一音色” みたいなところあるので。

まあ、兎も角、そんなことを”アレコレ”しているうちに、ディレイやリバーブも本来の使い方(”一般的な”の意。)とは別の道を探り出している私。

で、そうした中で ”TR-909の音” を改めて発見することになったという次第であります。

ハンドクラップの音をいろいろ加工していたら、なんだかリンドラムのスネアみたいな音になってしまった(笑) まあ、これがなかなかいい味を出してくれている。

で、話戻って ”何を発見したのか?” と言うと、それは ”タムタムの音”だったりします。

実は、購入以来、TR-909の音自体は ”定番” と言っていいほど使って来たものの、この”タムタムの音(3種)”だけは一度たりとも使った事がなかったのだ。

ところが最近、とあるテクノ系DJが”この音”を上手いこと使っているのを聴いて、「もしかしたら?」と思い立ち、フランジャーで変化させたりなんかして使ってみたところ、これがなかなか”良い感じ”のグルーブを生み出してくれるのだ。

まさしく ”灯台下暗し” なのでありました。

ただねえ、もはや ”いわゆるTR-909の音” ではなくなっているんだけどね(笑)

ただ・・・敢えて、”それで良いんじゃないか?” とも思うんだよねえ・・・ほら、本質的に”権威主義”みたいなの嫌いだから(笑)

まあ、冗談はさておき、そうしたある種の ”拡がり” みたいなものを、ユーザー ”それぞれの方法” で生み出していく方が健全だし、その方が電子音楽的だとすら思う。

そして、それこそ、こうした機材の”音楽創り”における ”本来の使い方” ないしは ”使い道” だったんじゃないのかなあ? 

執筆・撮影:関口純
(c)Rrose Sélavy

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