Music 文化村スタジオ 連載

レコーディングという選択・・・”故に、ノイズ問題は続く”の巻。

気になっていたノイズの原因が分かったので、朝から再度 ”録り直し” 作業。

ところがだ! 同じ音を使って録音しても”同じ音”にならない。まあ、それが ”アナログ” ということなんだけれども・・・

実はそれだけでは無い。 どうやら”ノイズが乗って録音された音” 自体が気に入っているらしい・・・と、”他人ごと”みたいな言い方をしているが、誰あろう私自身の話。

”ちゃんと録音された音” がどうにもしっくり来ないのだ。

一方、”ノイズの乗った音” には、なんとも言えない”退廃美的な美しい響き”があるのだ。

さて、どちらを選択すべきか?

最新ProToolsのクリアなサウンドを堪能すべきか?  
かつての ”4トラックカセットMTRのピンポン録音” を彷彿させるデカダンな響きを堪能すべきか?

あえて”堪能”という言葉を使ったが、より”満足”を得られるのはどちらか?

そして・・・

誰のために創るのか?

誰にどの様な音を聴かせたいのか? 

さて、一体、どの様な基準でどの様な音を選択すべきなのか? 

要するに、今回の ”ノイズは有りか?無しか? 問題” は、こうした問題でもあるのだ。

そして、真摯的である為には ”価値観” の問題も関わってくる・・・

「他人様に聴かせるのだから、ノイズのない解像度の高いクリアな音が礼儀」と考えるか?

「僕の好きな音を他人様と共有したい!」という思いで、”自分が気に入った音” を”人様に伝えるべく”録音すべきか?

さて、どちらが真摯な態度なのだろう?

この辺りが難しいところで、商品か? 芸術表現か? の問題にも関係していたりする。

こんな風に考えること自体に問題があるのかもしれない。

個人的には ”大胆なおバカさん” に憧れる。

”憧れる” ということは、少なくとも ”まだ、そうではない” ということで、私自身、昔からの課題でもある。

そう、”昔から”・・・いまだに到達できていない境地というか・・・「同じアホなら踊りゃな損損!」というヤツだな。

分かっちゃいるけど難しい・・・

執筆・撮影:関口純
(c)Rrose Sélavy