Music 文化村スタジオ 連載

Prophet-5の音作り&楽曲制作における”時間配分”について。

prophet-5(REV3.3)&SBF-325。
この下にはDuplexにオーダーして作った青いフライトケースがあるのだが、お陰でキーボードの下に足が入らない。
なので、不自然な格好で音作り。腰が痛い・・・なんとかせねば。

朝の8時からスタジオで楽曲制作。

とは言っても、”曲を作る”と言うより”音作り”と言った方が正しい気がしないでも無い。

曲を作ること自体には、それほど時間はかからない・・・子供の頃からやっているので。

ただ、毎度のことながら、音色作り&音色選びには結構な時間がかかる。

これだけで数時間を要するのは当たり前ってな具合。

ちょっとした”フィルターの開き具合”や”リリースの長さ”等で、その曲(ないしはフレーズ)にベストな音か否かが決まると言っても過言では無い。

気にしない人は気にしないのだろうが、私の様に複雑な和音と言うか、付加和音を多用する人間にとっては命取りになりかねないレベルの問題。

こうした微妙な音の変化に関してはrev3.2の方が痒い所に手が届く感じで良いんだけど、こちらはMIDIが付いていない。だからREV3.2を使おうと思えば、細かいシーケンスのフレーズも手弾きしなければならない。もちろん、流石にそれを100小節も続けるのは至難の技なので、ある程度まで弾いたら後はコピペとなる訳だけれども、全部にクオンタイズをかけると、却って良い部分までニュアンスが変わってしまうこともあるので、ヨレた箇所だけ選択してクオンタイズしたり、コピペしたりと結構な手間がかかる。毎回そんなことをしていたら、その分の時間で別のトラックが録音出来てしまうだろう。

そんな訳でMIDI付きのREV3.3を使うことになるのだが、フィルターの感じが微妙。ライブでは大した問題ではないのだが、レコーディングとなるとちょっと考えてしまう部分だったりする。だから音作り的に”ほんの些細な部分”まで追い込んでいく必要があるのだ。

※ちなみに、REV違いによるこれらの話は、私の所有する2台のProphet-5での比較であり、他のREV違いをいろいろ比較した訳ではないので、これらの話は”REVの違い”の話というよりも”個体差の話”として聞いた方が客観性に関しては担保出来るのではないだろうか。

そんな訳で、朝も早よからProphet-5のツマミを弄りまくっている私。

私の場合、Prophet-5に関しては、いつもRolandのステレオフランジャーSBF-325込みでの音色作りとなるので、こちらのパラメーターもいろいろ試しながらの作業となる。

普通に1~2時間経ってしまう。ホント、嘘みたいに”あっ!という間”・・・まさに字の如く。

そんな訳で、楽曲作りの大半が”音色作り”に当てられてしまう。

だから、舞台の稽古と同時進行で楽曲を制作する場合、プリセット音を多用するのはこうした理由によるもの。

”時間の節約”とは言え、何千もの音の中から”選ぶ”という作業も、これはこれでなかなか大変なものがあったりするのですが・・・

まあ、現在進行中の作品は”音色”が命だったりするタイプのものなので、アナログシンセサイザーの利点を活かして制作すべく、こうして時間を投資しているという訳でございます、ハイ。

そうそう、Prophet-5はまだいいんだ! 音色が記憶出来るから。 MinimoogとかArpOdyssey、もっと凄いのになるとパッチ式のARP2600、こういうのになると音色が記憶出来ないから、1音色作る度に一旦バラして、また別の音色を作らなければならない。こうなるとメモリの位置をメモするなり、絵に書いておかないといけない。面倒くさいから大抵やらない(笑) だから同じ音が2度と作れなくなったりする。これもあるある。

後でフレーズを追加したくなったり、書き換えたりしたくなった時が大変。まあ、こうした不便さも含めての”アナログシンセサイザーらしさ”だったりするのだけれど。

さて、続きの作業に戻らなければ。

執筆・撮影:関口純
(c)Rrose Sélavy

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